NHK「クローズアップ現代+」男性の性被害について思うこと

NHK「クローズアップ現代+」男性の性被害について思うこと

ぼんやりTwitterを見ているとコレ↓が流れてきました。

NHK みんなでプラス - みんなの声...
マンガで伝える「男性看護師 セクハラ被害の実態」 - 性暴力を考える - NHK みんなでプラス 【NHK】男性がセクハラ被害に遭う割合が高い職場があるのをご存じですか?その1つが看護の現場です。2011年に行われた調査では、「職員間のセクハラを経験した」と答えた...

これを読んでバチバチに思うことがあるので、ババババーーっと書いてみました。
私くらいの経験年数の男性看護師なら、多かれ少なかれそうじゃないの?

目次

性被害?余裕でありましたけど?

この記事や漫画に書いてあること、余裕でありましたよ、ええ。

かれこれ20年、男性看護師として働いてますからねぇ、ええ。

精神科のように男性看護師が多い職場ではなく、一般病院ですから、さらに絶対数が少ないですからねぇ、ええ。

私の看護師免許は「看護士」ですからね、ええ。

今よりも全然希少価値の高い存在でしたよ、ええ。

しかも、高校卒業してすぐに病院で「補助業務(助手さんと呼ばれてた)」働いてましたからね、ええ。

18、9才の男子がひょっこり女帝の世界にやってきて、しかも医療知識ゼロでしたからね、ええ。

そりゃー、恰好の的でしょ(笑)。

お尻なんか看護婦さん(あえてこの呼称)に毎日触られてましたよ!

顔が濃い私は

「沖縄やろ?」

といつもいじられましたし、

「せめて女の身体を知ったてから働かないと!」

と童貞だったことも当然いじられてましたし、

「もうちょっと背が高けりゃモテたのになねぇ」

と看護婦さんに囲まれて何度も残念そうに言われましたし、

「除毛クリーム選ぶから!」

と「すね毛」を毎回提供させられましたし、

「若いんだからしっかり食べや!」

と私の食欲とは関係なく大量にお菓子や食事を差し入れてくれましたし、

反社会勢力の威圧的言動がえぐい患者さんや社会不適合者の体臭がえぐい患者さんも

「男でしょ!頼んだっ!」

と相談の余地なく私でしたし、

高齢の女性患者さんのおむつ交換の時は

「私のどうや?キレイやろ?どうや?」

と何度となく聞かれたこともありますし、

逆に

「恥ずかしいやろ!」

と怒られたこともありますし、

私の暴れん坊将軍を必ず触ってきて

「なんや、お前のはこんな小さいんか?大きならんな!」

と笑われたり・・・・

と枚挙にいとまがないですよ、ええ。
ナンボでもネタありますよ?
これを「性被害」と呼んでいいんですよね?

だからといって辛い思い出ではないけれど・・・

そうなんですよね。これ、性格かもしれないですけど、全然「被害」と思ってなかったんですよ。

時代ですかね?
私がポジティブなんですかね?

それとも「男性的」「女性的」という概念が根付いている世代なんでしょうか?
「ジェンダー」そんな考え方が世の中にまだメジャーじゃない時代だったから?
その言葉や概念をその時に知っていたとして、それを私は「性被害」と思ったのかなぁ?

と、今更自問自答しても、嫌な思い出ではない以上「性被害」と自分では言えないなぁ・・・。

お尻触れれてたのも

「いや、まじで俺のカチカチなんスよ!ほれ!」

と男子校運動部経験者の私としては自分を売り込むチャンスとばかりに自慢してたし、
顔が濃いのも「ナンクルナイサー」と返事したらウケてたし、
除毛クリームも阪神タイガースのロゴ「TとH」にして笑いを狙いに行ってたし(結果呆れられた)、
差し入れは単純に「優しいな」と思ったし、
「男でしょ!」と強引に前に出された時は「ヤベェ、試練だ」としか思わなかったし、
患者さんのは「キレイですよ」「ごめんなさい」「おっきくなるわい!」とそれなりの返答してたし・・・・。

だから、おそらく私は「平気」なタイプだっただけでしょうね。

ただし、その後に続いた男性看護師たちには多大に迷惑をかけた可能性はありますよね・・・。
なんせ「あの子は平気だったから」と言う前例を作ったわけで(かと言ってその手の相談や悩みを聞いたわけではないのであくまでも想像ですけど)。

職場関係よりも患者さんからの「眼」が辛い

という感じで、あくまでも私は職場関係としての性被害は「ない方が多い」という感想です。

ただし「これは辛いなぁ」と思っていたのは、そして今でもそう思うのは、患者さんからの「男性看護師への偏見」ですかね。

女性患者さんには最初から「遠慮」することができたんですよね。「僕じゃ嫌かもしれないから代わってください」って。

だけど、どうしても職場の都合で変更できない時もあります。
そんな時に限ってなんですよね。

特に私が若かったとき(それは時代がそういう時代だったとも言えるのかも)の方が顕著でしたが、救急で若い女性の心電図を私が取ろうとした時に、明らかにヤンチャ系彼氏に

「お前、俺の女の胸見るんかゴラァ」

と言われ続けメンチ切られ続けた思い出や、

30代女性患者さんが外来に来て医師が聴診する際、私が介助しようとしたらスゴみのある旦那さんが診察室にバッと入ってきて私の胸ぐらを掴み

「何見てるんじゃゴラァ??」

と言われ震えた思い出や、

男性患者に

「(陰部の)剃毛楽しみにしてたのに、なんで男やねん」

と嫌味言われながら剃毛しつつ謝罪した思い出や、

男性患者に

「お前、今俺のことバカにして見てたやろ?」

とインネンをつけられた思い出などなど、

こっちも枚挙にいとまがないですよ!!て、男がきっかけの思い出ばっかりかも!!
その時勤めてた土地柄も多いに関係ありそうですけど、まーーーこっちの方が辛かった!!まじで!!

結局、少数派は弱い

とまぁ、バッと思いつくまま書きましたが、やっぱり常に「少数派は弱い」ということですよね。

今の私は管理職です。権力者ですね。強いですよ、ええ。

で、そこに「性被害」という視点だけで見て「あるか・ないか」で言えば「ある」。

体調不良になれば必ず「性病だね」と冗談で言われる。
だから、言われる前に「性病だわ」と予防線を張る。

シジュウも超えて髪も薄くなってきたら「ヤバいですよ!」と良かれと思って言ってくれる。
だから、言われる前に「ハゲてきたわ」と予防線を張る。

髭が伸びれば「汚い」と言われる。

目つきが悪ければ「怖い」と言われる。

声が小さくても大きくても「怖い」と言われる。

強く主張すればするほど「怖い」と言われる。

「(症例について)なんでかわかる?」と質問しても「怖い」と言われる時もある。

概念として正しいかどうかわからないまま、やたら「それセクハラですよ!」と言われる。

と、性被害から外れて「ハラスメント」にずれちゃいましたが、どれもこれも私の性格上、真面目に議論する気にならない。
女帝が君臨する女性の世界に身を置く我が身分を選んだのも自分。
簡単に「こうすればいい」「こうあるべきだ」なんて言えない。

ただ、私はいつも、そして今も「少数派」であることだけは間違いない。
そして、性差がこの仕事に大きな影響を及ぼしてるのも間違いない。

男性的であること。
私はこれを「武器」にしていることも否めない。

NHK「クローズアップ現代+」男性の性被害について
今後もチェケラッチョだぜ!(死語)

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